会長ブログ
靴下や衣料に使用する繊維の話。
2019-10-19
カテゴリ:新製品開発
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今日も奈良の小さな靴下工場の有限会社巽繊維工業所の社長ブログを拝見いただき、誠にありがとうございます。心より感謝申し上げます。
今日のブログの内容は、靴下を編み立てするときに使用する素材である繊維の話です。
人の日常生活を表現するのに『衣・食・住』と言われます。衣類は、最初に挙げられ動物と人間を分け隔てする唯一の物であると自負しています。その衣類を形成しているのが、今回取り上げる繊維になります。
古代から人類は身近な繊維を生活に利用し、人類の文化は繊維と共に発展してきました。その繊維も文明が発祥した地域の自然や気候風土によって相違します。インダス文明は綿、メソポタミヤ文明は毛、ナイル文明は麻、黄河文明は絹が衣料の使用素材として「天然繊維」が発展しました。
そして、科学の発達にともなって、人類は自らの手で繊維を作り出しました。化学的に処理し、液状化した天然材料を「紡糸孔」から絞り出して、固形化することで糸にした繊維を「再生繊維」と呼びます。
その後、合成化学が進歩し、繊維に必要な性質を化学的に合成し、紡糸することで「合成繊維」(化学繊維)が作り出されました。現在では、その化学繊維の生産量が天然繊維を凌駕しています。