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会長ブログ

失敗談。

2019-09-01
カテゴリ:失敗談
提供価値。
気をつけましょう。
今日もブログを拝見いただき、心より感謝申し上げます。
9月に入り、大雨のあと急に涼しくなりましたが、皆様元気にお過ごしでしょうか。
 
今頃、夏休みの宿題に追われていたのは、遠い昔でとても懐かしいです。
 
一旦、知的資産経営報告書はお休みで、今日は私の失敗談をお伝えしたいと思います。
 
 
私自身、経営者としても無能で、優秀な従業員や娘や家内の協力のお蔭で何とか今までやってこれました。
 
先月の8/19のブログでお伝えしましたが、靴下が属するアパレル業界の国内生産比率は約2%です。
98%が海外から流入し、斜陽産業と揶揄されるが、企業存続したいがために数えきれない挑戦と失敗を繰り返してきました。
 
 
今でも新規のサンプル生産依頼は、新規の得意先等から頻繁に当社に入ります。
 
これが、失敗の元凶でした。
国内生産比率が2%しかないのに、その新規の得意先はもともとサンプルを作らせた当社で量産や本生産を考えてはいません。
その事実を知るまでは、何度も試作品を無償で作成し、改良や情報提供も行ってきました。
 
数年前にも全国のドラッグストアでソックスの広い売り場を持つ外資系のTV宣伝もバンバンしている大手企業が、
何故か当社に新製品の相談に東京から3~4名の企画担当者や部長と日本法人の社長が来社しました。
 
その大手企業の社長の相談内容は、具体的な製品は決まっておらず、『当社は売上が頭打ちで、売り場を広げても売上がもう伸びない。売り上げの伸びる新製品を提案して欲しい。』とのことであった。
 
その大手企業には、1~2番の大きな事業規模を誇る同業者が取引していることは、情報として知っていた。
その社長への返答として、『巽繊維工業所の今の事業規模では貴社への納品体制が十分でなく、生産が間に合わない。』旨を伝えると・・・
 
『提案してくれた新製品が採用になれば、今取り引きしている同業者を下請け工場として使って、巽繊維を窓口に納品してくれたらいい。』
 
 
 
 
 
 
 
そんな美味い話は絶対ありません。
そんな美味しい話は、最初は疑いましたが・・・
 
用意周到に「秘密保持契約書」、「取引基本契約書」、「反社会団体排除の覚書」の3点セットも持参し、
『もしかしたら、もしかするかも・・・』
 
 
 
その大手企業の現行製品のカタログを拝見すると、ON TIMEや仕事時に使用する製品群ばかりでした。
『なんとか、売上を伸ばす新製品の提案を・・・』と懇願する社長に
 
当社は、既存と機能性をそのままにOFF TIMEに着用するソックスを新規に提案をしました。
お家でのリラックスタイムや就寝時に着用するソックスを
使用する素材もそれに見合った物を特別に準備して東京まで試作品を契約書3点セット各2部と一緒に持参しました。
 
その試作品を初めて見た数名の企画担当者の顔色が一瞬にして変わったのは、
この商品は決まったと確信しました。
ここまでは、成功話ですが、ここからが失敗談です。
 
その新製品を届けた後、企画担当者も役職の人間も当社の連絡には、一切対応しなくなりました。
メールをしても返事もなく、電話には『出張中。』で完全無視でした。
勿論、1部に印紙を貼って持参した契約書も帰ってきませんでした。
 
その半年後には、TVで当社が企画提案したソックスが綺麗なモデルさんが着用して宣伝をしていました。
 
その一年後、その大手企業はまだ懲りずに、大阪商工会議所の企業マッチングでも「企業パートナー募集。企画提案募集。」を行っていました。
 
教訓は、ビジネス上の順番を間違ってはいけません。
有限会社 巽繊維工業所
〒634-0844
奈良県橿原市土橋町607番地
TEL.0744-22-5229
FAX.0744-25-2822
・靴下製造販売
 


大和三山に囲まれたのどかな場所でお仕事させていただいております。
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