第276 『なぜ掃除をしているのですか?』とベッピンさんからご質問がありました。
2025-03-25
カテゴリ:趣味,失敗談,独自のこだわり,掃除道
注目こだわり
ご質問に即答できず困って、ニヤリと笑ってしまいました。
こんにちは。応援していただける皆々様のお陰で頑張っている奈良県の小さな靴下工場、有限会社 巽繊維工業所の会長の巽(たつみ)です。
「靴下の世界を変える。靴下で世界を変える。」を私たちのミッション(使命)と考えて本気で全力で日々頑張って新しい挑戦を続けています。
そして、一番大切にしている事は、皆さまからいただく応援への感謝へのご恩返しとして「お役に立たせていただきたい。」と常々肝に銘じています。
そして、当社が製造しお届けする製品群が、巷の大量生産された製品群とちょっと違う所は、全従業員が精魂を込めて創っているところです。
製品一つ一つに魂と息吹を吹き込んで、「困っている人のお役に立たせていただくんやぞ。」と声掛けをして出荷しています。
まだまだ、ご満足いただける製品がお届けできていないかも知れませんが、これからも皆さまの応援をこれからもどうかよろしくお願いいたします。
さて、今日の徒然なるブログは、『なぜ掃除をしているのですか?』とウエルシアのベッピンの女性店員さんからご質問された事です。
実は、毎週末は、賃貸している土地や建物周りの掃除をすることを日課にしています。
台風などの大雨の日以外は、駐車場の芝生にシツコク生えてくる雑草やクローバーの草引きや近隣の道路の掃除をしています。
お客様がまだ来ない開店前の凍える早朝にジジイが狂気のように草引きや道路掃除をしているのがよっぽど異様だったのだと思います。
今日も何時もと同じように座り込んで雑草を無心に草引きしていた私の背後から突然『オハヨーゴザイマス。』と声をかけられました。
そして、『なぜ掃除をしているのですか?』と矢継ぎ早に質問されました。
その声に振り返っるとベッピンさんが居て、年甲斐もなく突然声を掛けられたことにも少々慌ててしまいました。
今まで掃除を習慣にしており、続ける理由を特別に考えた事も無く、誰のためでもありませんでした。
そのため、慌ててしまったこともあり、不覚にも突然の質問に即答できませんでした。
まず、最初に頭に浮かんだのは、「うんこやおしっこと同じです。」と笑いを取る大阪人的でACジャパン風な回答でした。
アカン、アカン、これを言ったら今は流行りのセクハラになると思いました。
何か早く返答しなければと慌ててしまった結果、ニヤリと笑うことしかできませんでした。
家に帰ってから、今日の質問の一部始終を家族に報告したら・・・
『ニヤリと笑われた方が絶対怖い。セクハラより恐ろしい。きっと本部に報告するで~?警察に不審者情報として相談に行くかも?そうなれば逮捕?』とのことでとても反省しました。
「逮捕は困る。べっぴんさん。ほんまにゴメンやで~。」
実は、掃除を始めたのは、イエローハットの鍵山様と知り合った1990年の35年前頃からになります。
鍵山様は、掃除をとことん極め、人として生きるための作法としての『掃除道』まで高められた方です。
私は、まだまだですが、『巽君。掃除が行き届いている会社は絶対に潰れない。掃除をすれば変化に気付ける人になれる。掃除だけは続けなさい。』と教えていただきました。
当時、海外に生産が本格的に移り出し、どんなに企業努力を続けても、毎年の売上が20%づつ激減しました。
あと数年で売上がゼロになる勢いで、今にも会社が潰れそうでした。
毎日が不安で不安で潰されそうになり、何か体を動かしていないと頭が変になりそうでした。
会社の休日にもひとりで出勤し、無人の工場に入り、機械周りを掃除したり、原料倉庫の片付けを無心になってやり続けました。
そして、従業員が出勤してくる前の早朝に会社周辺の掃除やトイレ掃除を続けました。
まだまだですが、そのお陰で不況の斜陽産業と言われ続けるアパレル業界で、
それも「靴下」を製造している片田舎の零細企業ながら、多くの人々からありがたい応援をいただき、奇跡的に頑張っております。
これからも、微力ながら掃除を続け『お役に立たせていただける靴下』を製造して行きます。どうか、よろしくお願いいたします。
では、また。
