第263 百円均一恐るべし!
2024-09-17
カテゴリ:新製品開発,価値共創,独自のこだわり
注目
市場調査でビックリしました。
こんにちは。皆々様のお陰で頑張っている奈良県の小さな靴下工場、有限会社 巽繊維工業所の会長になった巽(たつみ)です。
「靴下の世界を変える。靴下で世界を変える。」を私たちのミッション(使命)と考えて本気で全力で日々頑張って新しい挑戦を続けています。
これからも皆様の応援や声援をこれからもどうかよろしくお願いいたします。
また、今日も徒然なる会長ブログを拝見いただき、本当にありがとうございます。心より感謝を申し上げます。
そして、今日のブログは、市場調査でたまたま立ち寄った百円均一のセリアのお店でとってもビックリしました。
セリアは、大量閉店がニュースになっていますが、まだまだ頑張って欲しいです。応援しています。
添付画像の商品が店頭で突然目に飛び込んできました。
ボーダーの柄が不規則に並んだスニーカーソックスですが、なぜか左右のボーダー柄が綺麗に左右揃っているのです。
通常、靴下を編み立てる場合、表糸が2~3本。裏糸が1本。ゴム糸が1本。編み柄が入る場合はその分の色糸が最大7色。7本。メイク糸1本。補強が有る場合は1~2本。かかととつま先用に追加で表糸が2~3本。追加で裏糸が1本。約20本近い糸の全て揃わないと生産がスタートできません。
そして、靴下を編み立てる機械は丸編み機と横編み機に大別されます。
横編み機は、別名セーター編み機とも言われ、当社の五本指ソックス群を製造しています。
丸編み機は、靴下専用機とも呼ばれ一般市場の靴下やソックスを製造する時に使用されます。
どちらの機種を使用しても、「螺旋状(らせんじょう)」に編み立てていきます。
添付画像の製品を編み立てる場合、ミドルゲージのK式の丸編み機を使用しています。
そして、濃度や色違いの表糸を2~3色を「引き揃え」の方法で一般的には編み立てていきます。
その場合、2~3色の内、偶然一番前に来た表糸の色が目立ってボーダー柄のソックスを作っていきます。
そのため、偶然にボーダー柄が出来るため、人の意思を挟むことができずに左右で同じボーダーには出来ないと長年思ってきました。
ところが、店頭の製品は絶妙にボーダー柄を左右揃えてあり、どうすればこのソックスを作れるか、不覚にもその方法が店頭で分かりませんでした。
購入後、包材も取り、ソックスを引っぱったりしたのですが、3枚目の添付画像になりますが、裏返してその製造方法がやっと分かりました。
表糸を「引き揃え」てボーダー柄を編んでいると思っていたのですが、表糸を「切り替え」てボーダー柄にしていたのです。
表糸を切り替えた時に出る表糸の端末が、内側の足底部分に出ていました。
表糸を「切り替え」てのボーダー柄は、この様な不規則なボーダー柄には一般的に使用しないため、ビックリしました。
手間暇をかけて技術力も向上してきました。百円均一店、恐るべし!