第239 大和工房さん、ミズノさんとのコラボしての新製品、良いじゃないですか!
2024-05-29
カテゴリ:新製品開発,コラボ事業,価値共創
オススメ重要
関西万博の新製品をコラボして開発。
皆々様のお陰で頑張っている奈良県の小さな靴下工場、有限会社 巽繊維工業所の会長になった巽(たつみ)です。
「靴下の世界を変える。靴下で世界を変える。」を私たちのミッション(使命)と考えて本気で全力で日々頑張って新しい挑戦を続けています。
創意工夫で走り回って、片田舎の小さな靴下工場は存続をしていきます。
これからも皆様の応援や声援をこれからもどうかよろしくお願いいたします。
また、私どものブログを今日も拝見いただき、本当にありがとうございます。心より感謝を申し上げます。
2024年の元日に能登半島地方を襲った大地震で被災された多くの皆さまに心よりお悔みとお見舞いを申し上げます。
今日のブログは、たまには仕事の話もしなければと昨日の業界新聞の繊研新聞様の記事より。
企画コーナーに関西万博の新製品に雪駄の『大和工房』さんと大手スポーツメーカーの『ミズノ』さんがコラボして、
新製品を開発したとのこと。
雪駄(セッタ)も靴下と同じく奈良県の地場産業です。
そして、大和工房さんとも展示会への出展等でご一緒することも多く、異業種ですが当社も陰ながら応援している企業様です。
雪駄もビーチサンダルに押された事でしょうが、創意工夫と共創すればまだまだ生き残る道は必ずあると思います。
大和工房様ホームページ
このような中小企業と大手企業が対等の立場で、お互いの存在意義や技術を尊重して新製品開発や新しい取組みが増える事を望んでいます。
繊研新聞様にもこの様な元気の出る記事の掲載を購読者のために、どんどん増やして下さい。よろしくお願いいたします。
でも、残念なのが靴下業界です。先週も兵庫県に本社を構える大手スポーツメーカー様より、取引の無い当社に新製品の開発依頼が来ました。
以前の当社だったら、新しい大手企業の下請工場になれるとホイホイとご挨拶に訪問し、即開発に着手するのですが、まず詳細を聞く段階を踏みました。
その結果、既存の下請工場がサンプル作成に非協力的のため、取引の無い新しい中小零細企業に無償でサンプルを作らせ、使用素材の調達先や開発製品に盛り込んだ工夫や技術を搾取する事が主目的と分かりました。
そして、量産は当社を含めた国内生産では無く、海外工場へ丸投げで委託生産するためでした。
お取引も面識も無いのに上からの命令口調で『現在作っている製品を全部サンプルで出せ。サンプル作成に費用を請求するの?お前厚かましいね。どこの企業もサンプルはタダで作るよ。会社の方針で下請工場はサンプル代は請求できない事になってるんや。』ってか?
大手企業だからと・・・まだ、こんなことやってるの?
もう、終わってますね。
『誠に申し訳ございません。今回はとても残念ですが、新製品の企画開発に当社はご協力できません。』とやんわり『No!』と言わせていただきました。
カスハラ(カスタマーハラスメント)と言う言葉が最近一人歩きをしていますが、当社のように下請工場として仕事を受け身でいただいていると日常の事でした。
イチイチ、真剣に受け止めて頭にきていたら体が持ちません。新卒の女性担当者から『誰のお陰で飯食ってんねん。お前の会社の代わりはいくらでもあるぞ。』と言うお言葉を頂戴することも有りました。
そんな時は、『キツイな~。その言葉、ブチョーに教えてもらったの~。そんなこと言ったらアカンで~。立派な会社の品位落とすよ~』と口では言いながら、頭の中では、別の事を考えていました。
以前の当社ならお恥ずかしながら、大手企業のお名前を聞くと、売上が増えると無償でのサンプル作成は当たり前で何でもご無理を聞いてきました。
繊維業界内の昔からの慣習として、試作サンプルを無償で作成しても量産という発注がサンプル作成後に必ず付いてきました。
しかし、量産が海外工場に移り、国内工場には無償での試作サンプルや改良サンプルの依頼しか来なくなりました。
おい、大手企業の担当者。これでは、飯は食えないぞ。ボランティアで靴下工場やってるんやないぞ。
それでも、大手企業様の名前は違えど、同じ方法で何度も何度も口惜しい思いを繰り返してきました。
この大企業様、大丈夫なんでしょうか?